インターネット「宣言」

目次(amazonより引用)

1 急膨張するインターネットの実像
2 インターネットの変遷
3 インターネットが拓く近未来

自分はどちらかという本はできるだけ最近でた本、とくにIT関連の本だと家にもとからあった本をのぞけばここ3年以内に出た本しか読んでいなかったのだが、ためしに1995年の2月に発売されたインターネット本を読んでみることにした。
1995年の2月というと、自分は小学1年生で確か阪神淡路大震災の影響で家にガスが届かず、母親と一緒に女風呂にはいっていた時期だ*1。そのころはインターネットどころかコンピュータという言葉も知らずに生活していたのだが、そのころにどれほどのインターネット技術があったのか知りたくてこの本を読んだ。
当時はまだWindows95すら発売されておらず、パソコンなんて大学か会社に少しあったらいいほうで、自宅にあるなんてよっぽど仕事で必要な人ぐらいだろうと予想はしていたし、実際この本を読んでもそのような印象を受ける。
全体的な印象としては、『ウェブ進化論』(asin:4480062858)をWeb2.0本というのならば、この本はまさしくWeb1.0本。そんな印象を受けた。
驚いたのが、当時すでに郵政省が光ファイバーケーブルを各家庭につなごうと試みていたことだ。てっきり、光ファイバーはもっと新しい技術だと思ったのだが、意外と古くからある技術なようで驚いた。
調べてみると、1997年の記事だがこんなの↓を見つけた
郵政省が「ネットワークの高度化・多様化に関する懇親会」の報告書を発表
2010年には家庭での通信環境が20Mbpsで月額7,800円程度になるらしい。


ところで、この本には目次にも書いてあるとおり、インターネットがこれからどのように発展していくかという予想を書いている。
そんな無茶なと思われる内容か、それとも今となっては当たり前となっているようなことか。当時の人がどのような未来を予想していたか知りたかったというのもこの本を手に取った理由だ。
例えば、『インターネットビジネスが本格化する』という今ではあたりまえのこともあれば、『コンビニでもインターネット接続ができる』『老人ホームにもインターネット施設ができる』といった存在しているかもしれないが、普及しているとはいいがたいもの。
面白いのが、隣の家の住人がある動画を見たとき、ちょうど同じころに自分も見ようとしたらわざわざサーバまで行ってダウンロードせず、どこかで情報をおぼえておけばそこからダウンロードすむだけですむので、速くダウンロードできるというもの。これをキャッシングの技術というらしい。


ところで、この著者の村井純さんは本書にも書いてあるが、日本にインターネットを繋げた第一人者であり、現在もIPv6の普及活動などインターネット活動に積極的に参加している。
IPv4アドレスの枯渇、「むしろ武者震い」と村井純教授
はたして、Web2.0について彼はどう思っているのだろうか。ぜひ本にして出版してほしいものだ。
と思ったらブログについて語っている記事があった。
村井純インタビュー - goo BLOG - 村井純特別インタビュー
ご本人はブログ書かないのかね?

*1:どうでもいいことですが、当時の自分の住んでいる県の条約では6歳以上の混浴は禁止されており、当時僕は6歳でした・・・