マンガの教科書

目次(amazonより引用)

第1章 マンガの源流をたどる(鳥獣戯画鳥羽絵 ほか)
第2章 赤本・貸本時代を生きて(戦後の赤本マンガ―娯楽少ない戦後売れる
「新寶島」―さっそう手塚治虫デビュー ほか)
第3章 マンガとアニメの相互関係(「鉄腕アトム」放送開始
日本アニメの父・政岡憲三 ほか)
第4章 手塚以後のマンガたち(手塚の死とマンガ論の悩み
海を渡った「MANGA」の異なる軌跡 ほか)

"近年マンガ研究が活発である"このような文章から始まる本書は簡単に言ってしまえば副題にもあるように『マンガ史本』である。日本最古のマンガといわれる鳥獣劇画にはじまり、新寳島、宇宙戦艦ヤマトドラえもん
抽象的かもしれないが、あえて分けるとしたら第1章は手塚治虫以前、第2章は手塚治虫時代、第3章はアニメ開始時期、第4章は章名そのままだが手塚治虫以後といったところだ。
手塚治虫を基準に漫画史に区切りをつけるぐらい、手塚治虫の存在は大きいということだ。手塚治虫を知らずに漫画を語ることなかれ。とでも言おうか。
とかえらそうなことを言っているが、実は僕自身、手塚治虫の漫画はあまり読んだことがない。『鉄腕アトム』と『リボンの騎士』を幼いころに図書室などで読んだようなきはするが、ストーリーも曖昧、それもwikipediaあたりで調べたら分かりそうな範囲ぐらいしか思い出せない。『ブラックジャック』もアニメのほうは何度か見たことがあるか漫画のほうは見たことがない。
しかし、『火の鳥』だけは全て読んだ。そして『火の鳥』しか読んでいない自分でも手塚治虫はすごい、すばらしい人物だと分かる。
今回本書を読み、それを再認識させられた次第だ。


その他、第2章担当である内記稔夫氏の話が興味深い。もちろん、彼もまた手塚治虫に影響された人物である。彼は、東京都にある私設図書館『現代マンガ図書館』の館長であり、どういった経緯で設立することになったかもこの本書に書かれている。どうやら、この図書館を設立する前に、貸本屋を経営していたらしい。
ぜひ一度、この図書館に行ってみたいものだ。